子どもができて結婚して転職した話

仕事

2022年12月に新卒で入社してから約3年半勤めた会社を辞めて転職することになりました。どうして転職することにしたのかを備忘的に残しておきたいと思います。

転職前の会社について

転職前の会社は決して悪い会社ではありませんでした。ITシステム系の大企業のグループ会社で、給与水準も結構高かったし、家賃補助や福利厚生制度も手厚かったので待遇面で不満に感じることはほぼありませんでした。

仕事自体も、給与相応にしんどい時もありましたが、法令を超えるような残業や、上司からのパワハラなどもなく、そしてコロナ禍以降はほぼ毎日テレワークできるようなそこそこ良い職場でした。

たまに性格の合わない上司もいましたが、辞めた当時の直属の上司は本当に良い方で、会社を辞めることを伝えた後も有休消化の調整をしていただいたり、辞める最後の日まで親切に対応いただきました。(感謝

ただ少し快適すぎる環境にいると、現状を変えようと努力したりするモチベーションが出ないなということは今思うとありましたが、辞める理由になるようなことは会社の中にはありませんでした。

そうです、辞めたのは全て私自身の問題によるものでした。

辞めた理由

これまで本当の理由は誰にも言っていません。辞表を提出する前に上司とも面談をしましたが、そこでも本当の理由は言えませんでした。

それは、入社3年目のときに子どもを授かり結婚をしたこと(いわゆるできちゃった結婚)を上司や同僚の誰にも言えず、その事実を隠し続けるのがしんどくなったからというのが本当の理由です。

もちろん、子どもの保険証は必要なので、その手続きだけは最低限会社の人事としましたが、他にも申請すれば結婚祝い金や誕生祝い金なども貰うことができたのですが、会社の人にそのことを知られることを恐れるあまり貰えるものも貰えませんでした。

こうなったことは全て自分の責任であることを理解しています。自分が招いた出来事であるにも関わらず、それを認めないかのように素知らぬ顔で職場では過ごしていました。でもそのように嘘をつき続けることは徐々に私を苦しめていきました。

そして何より、深い付き合いはなかったものの、良くしていただいていた直属の上司に嘘をつき続けるのが本当に辛くなっていきました。

他人へ抱く偏見や軽蔑は、もしいつかその対象に自分自身が成り代わってしまったとき、これまで自分が他人に向けていた刃物が自分に向くことになります。

「できちゃった結婚なんて、バカのやることでしょ」と思っていたからこそ、周囲の人からもそのように思われるのではないかとおもい過ぎてしまいました。

また、私が入籍した当時、20人くらいいる同期の誰一人として結婚していなかったし、同じ部署の20、30代の先輩もほぼ結婚していなかったので、自分の状況を理解してくれそうな人もいないと思い込んでいました。

そんな私は、上司にも本当の理由ではなく、差し障りの無い理由を伝えて、約3年半勤めた会社を退職しました。

本当に辞めて良かったのか

ただ、いずれ辞めることになることは分かっていました。結婚して子どもが産まれたことを隠し通したまま、この先数十年も居続けられる程私も狂ってはいません。

というのも、そもそもずっとこの会社に居続けたいと思っていた訳ではなく、嫌になったらいつでも辞めようとは思っていました。だから簡単に関係が切れるように、上司や同僚ともそれほど仲を深めようとしませんでした。

大学を卒業し、会社に入社した時の私はモチベーションに溢れており、文系出身のシステムエンジニアとして一からITスキルを身につけて活躍しようとを意気込んでいました。

ただグループ会社全体で開かれた約2ヶ月におよぶ新入社員研修で挫折を味わうことになります。グループ会社全体でといっても、ほとんどが親会社に採用された人たちで、それもかなり優秀な人間ばかりでした。

東京大学をはじめとした名だたる大学を出ており頭が良いのは当然のこと、コミュニケーション能力にも長けていました。大学卒業まで関西にいて、関西では上位の私立大学を出て地元ではそれなりに賢い部類だと思ってしまっていた私にとっては衝撃でした。研修中のグループワークでもほとんど話せなくなるほどに萎縮してしまいました。

さらに、文系出身であったことからITに関するスキルも乏しいし、コミュニケーション能力も低いのになぜ採用されたんだと言葉にはしないものの、内心ではそう思われていたと想像します。とは言うものの、彼らはそんな私に対しても限りなく親切でした。

そのような挫折からシステムエンジニアとして働くこと、会社員として働くこと、ひいては自分自身に対しての自信を失ってしまいました。

約3年半の間、絶えずそのような気持ちでいた訳ではありませんが、心のどこかにはあの時の新入社員研修の挫折の記憶があり、いつでも逃げられるように自分を守っていたのかもしれません。

転職してどうなったのか

そのような人には言えない経緯があって転職をすることにしました。

前の会社よりは少し小規模な会社ですが、待遇としてはそこそこで残業もほとんどなく、以前よりも生活のリズムが安定しました。空いた分の時間でスキルアップの学習や子どもと過ごすことができているので、人生の充実度も上がりました。

ただ、転職したからといって自分に対する自信が回復することはありませんでした。仕事をする上では、自分の性格を切り離して別の自分を演じるくらいの気持ちでいないといけないですね。

あとは直属の上司との相性や関係性は非常に重要だと改めて思わされました。前の会社の辞めた当時の上司は私も尊敬していたし、上司の方も私に指示するときも丁寧であらゆる面で尊重してくれていました。その関係性があまりに良かったので忘れていましたが、上司との相性が悪いと毎日しんどいなと思いました。

これ以上は愚痴っぽくなるので言いませんが、人間はひとつ悩みがなくなっても他のことで悩み始めるので、悩むこと自体が無駄なんだろうなと思います。

でも不快な思いがあると、それが反骨真となって改善したり、より良い環境へ目指して努力するモチベーションも湧いてくるので、この気持ちを大事にしたいと思います。

まとめ

あまり人に言えるような話ではなかったのですが、自分自身の気持ちを整理するためにも、新卒で入社した会社を辞めて転職することになった経緯を書きました。

このままずっと働いても良いし、数年で辞めてまたバリバリ働ける会社に転職するのも良いし、一番はこのブログで独立できれば最高です。先のことは分かりませんが、今を楽しむことこそ人生の意味だと思うので、とにかく今に集中したいと思います。

長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

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